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子宮蓄膿症|アグレプリストン(アリジン)による内科療法
子宮蓄膿症とは
子宮蓄膿症は細菌感染による炎症が起こり、子宮腔内に膿が貯まる疾患です。
このうち外陰部から膿が排出されているものを開放性、
外陰部から排出されず子宮内にたまってしまうものを閉鎖性といいます。
中高齢の未避妊雌にみられる疾患で、発情出血が終わった後の黄体期に発症することが多いです。
分離される菌は多くの場合大腸菌ですが、その他の菌も検出されることがあり、
排出される膿の取り扱いにも注意が必要です。
症状は非特異的なものが多く、元気消失、食欲不振、嘔吐、下痢、多飲多尿等があります。
開放性の場合は外陰部の汚れがあるため、自宅でも気付きやすいが、
閉鎖性の場合は、発見が遅れることがある。
診断
子宮蓄膿症の診断は通常、臨床症状、エコー検査、発情出血後からの時期により診断されます。
エコー検査で子宮内部の液体貯留、子宮壁の肥厚、内膜の病変を描出可能です。
治療
子宮蓄膿症の治療は外科療法が推奨されています。
当院では動物の全身状態が悪い場合や、重い持病がある場合、
手術を望まない場合にアグレプリストン(アリジン)による内科療法を選択することもあります。
副作用の報告は少なく、奏効率は高いものの再発の問題があります。
また、注射後効果発現までに日数がかかることもあり、どちらを選択するかを慎重に決めなくてはなりません。